知識不要頭金0円堅実な不動産投資で年間2000万円は本当か?
世にはびこる不動産投資。
広告でも良く表示される(私が不動産投資サイトを見ているからだと思いますが)のでたまに検証してみたいと思います。
この記事からリンクを貼ることもできますが、検証次第ではdisる事になるかもしれないので、リンクは貼りません。
タイトル通りで検索していただけると表示されると思いますので、あなたも見てみてくださいね。
さてこのサイト、ファーストビューで「知識不要」「頭金0円」堅実な不動産投資で年間2000万円の家賃収入を実現できましたとあります。
続いて、「サポート実績No1」「入居率99.4%」「サラリーマン大300名以上」とあり
「メディア実績多数」となっています。
突っ込みどころはいろいろあるのですが、この広告のターゲットは、「不動産投資の素人でお金がない人」です。
ファーストビューを要約すると、何の準備もしていない人でも年収2,000万という訴求をしています。
ちなみに「堅実な不動産投資で2,000万」や「サポート実績No1」は不動産広告表示規定にある「断定的表現の禁止」に違反している疑いが強いです。
不動産投資は、堅実とは断定できませんし、サポート実績No1も根拠がありません。
話を続けましょう。
メディア掲載事例を得意げに語っているサイトがありますが、メディアは広告。つまりお金を払って載せることも可能です。
従って、メディアに掲載=信頼できるという関係は必ずしも成立しません。
ファーストビューを見て興味を持った人に、早速の提案(オファー)です。
オファーという言葉をご存じない方のために、少しふれておきましょう。
オファーとは、お客を集める事を目的とした、サービス品等の総称です。
自然検索であろうが、広告であろうが、ウェブサイトを見てくれただけでは企業にとってほとんど意味がないのです。
企業にとってウェブサイトは、商品の販売、顧客リストの取得、企業のイメージアップという主に三つの目的があります。
大企業であれば、イメージアップをメインにしますが、中小零細企業の場合は、商品の販売、顧客リストの取得がウェブサイトの目的になります。
どんなに優れた不動産であってもネットだけで売ることは困難ですから、不動産会社のウェブサイトの目的は、自ずと顧客リスト取りという事になります。
顧客リストがあれば、いつでも好きな時に営業をかけることができますからね。
つまり、このサイトの目的は不動産投資に少しでも興味のある素人を集める。という事になります。
オファーの話に戻りますが、こちらのサイトでは、
『今だけ、不動産投資の始め方がわかる「Q&Aブック」と成功の秘訣がわかる「大家の真実」を無料でお届け』と表示されています。
今だけのサービスでないものを「今だけ」と表示するのはもちろんアウトです。
先日東京の債務整理弁護士法人が「今だけ」を恒久的にやっていたことが判明し処分を受けましたね。
QAブックは小冊子、大家さんの真実はDVDですね。
このセットはなかなか良い組み合わせです。
あぁ利用者に取ってではなく、企業にとって良い組み合わせという意味です。
小冊子やDVDは、家のそこらに置いておけば目に付きます。
少し時間があれば、小冊子をパラパラ。
おそらく小冊子にはDVDへのいざないも記載されているでしょう。
DVDを見るのは、テレビを見るのとほぼ同じで、大した内容でなくてもマスコミを信用してしまう効果と同じ効果が期待できます。
ウェブサイトの話に戻りましょう。
その後は、スマホのアプリの紹介です。
これはなかなかシステムとしては秀逸ですね。
利用者はメンドクサガリですから、手軽にできる提案は素晴らしいですね。
実は営業活動をする上で一番面倒な客は、スマホを使っていない客なのです。
電話だけという客。
ハッキリ言って手間がかかるだけ。恐ろしく時間をロスします。
スマホ程度も使っていない人は来ないでね~ということを遠まわしに伝えている感じがします。
次は、お決まりの利用者の声。
こちらは、真の意味での顧客の声であることは稀です。
企業側がアピールしたいことを、顧客の声で代用していることが多いですね。
次は、不動産投資して良い理由をデーターで見せています。
もっとも、このデーターは結論ありきのデーターですがね。
唯一私が同意したのは、新築ではなく築10年程度の中古がオススメという所。
ウェブサイトの先を見てみましょう。
「お断りするお客」というのがあります。
体の良い理由を書いてありますが、真意は「管理させない顧客にはお断り」という意味です。
物件だけ購入して自分で管理するという人は基本的に来ないでね。
そういう意図を感じます。
不動産投資会社の収益構造は、物件の売買利益、管理費収入、修繕工事、入居者決定時の媒介報酬、売却時の報酬ですが、管理を受託できない場合、物件の売買利益しか得ることができません。
さてまとめましょう。
最後に会社概要が書いてあります。
立派なオフィスの写真もあります。
一見立派です。
しかし、私はこの会社から不動産を購入することはないでしょう。
※写真はイメージです。この記事の内容とは関係ありません。