何故銀行にお金を預けると利息が低いのか?

銀行
銀行の普通預金の利息はご存じですか?
覚える気力もないくらい、低金利です。
72倍の法則で計算すると、預けた資金が二倍になる年数が分かると言いますが、0.001%でお金を預けると資金が倍になるのは72,000年かかります。

今回は銀行の利息が著しく低い理由について考えていきたいと思います。

コストがかかる

預金通帳1冊に対し、印紙代が200円納税する義務があります。
もちろん銀行が負担するコストです。

しかも毎年1回かかります。
最近銀行で通帳レスを推進していますが、こういう背景があるのです。

銀行の通帳を作ると必ず勧められる、公共料金の引き落としなどはこういう理由なんですね。

残高が限りなくゼロに近く、公共料金の引き落としもしない人は来なくていい人なのです。

他人のお金を預かれば保管のコストもかかりますからね。
銀行の窓口に行くと分かりますが、ガードマンらしき人が結構な割合でいますし、伝票記載カウンター付近には常に2,3人の職員が立っています。

あれは、顧客サービス一環であることは確かにそうなのですが、裏の目的は銀行強盗対策とも言われています。

マイナス金利

日銀のゼロ金利政策は、誰もが聞いたことのある政策だと思いますが、ついにマイナス金利政策を実施していますいます。

その昔、銀行は顧客から預かったお金を国債で運用しておけば自動的にお金が増えたのです。
その為、ドンドン預金を集める活動を行ってきたのです。

ところが時代は変わり、マイナス金利時代へ。
銀行は預かったお金で国債を買うとお金が増える所か減ってしまうのです。

預金は迷惑なのです。

預金などいらない

根本的な事だと思います。
銀行の預貸率はどのくらいだと思いますか?

ちなみに預貸率とは、預金額に対する貸出率です。
98年は86.1%
15年は58.1%と17年で67.47%に激減しています。
これは都市銀の数値なのですが、信用組合レベルになると51.8%というレベル。

ハッキリ言えば、預金を集めても貸す相手がいないのです。
かといって国債での運用もできない。

結論、預金などいらないのです。

銀行にお金を預けるのか貸すのか?

このページではあえて銀行にお金を預けるという表現を使ってきました。
その方が一般の感情に近いと思ったからです。

自分の家でお金を保管する場合、金庫を買ったり、セコムやアルソックなどのセキュリティーを付けるということも必要かもしれません。
自分のお金を自分で管理する場合でもコストがかかります。

お金を預かって貰うのなら、そのコストを負担してもおかしくありませんが、わずかな金利を得る事ができます。

投資家の発想としては、「銀行にお金を貸す」なのですが、前述した通り預貸率が低いので銀行はお金を貸してほしいと思っていません。

無理やり銀行にお金を貸している状態です。
言い換えれば、押し貸ししているような状態ですから利息が低くてもなんの文句も言えないということです。

よく、銀行徹底比較!どこの銀行が一番お得か?的な記事を見ますが、はっきり言って何の意味もありません。
どんなに差がついても、大したレベルではないです。

預金の利息をあてにするなら別の投資方がありますからね。