働き方改革の本当の狙い

2019年春から働き方改革が始まります。

「一億総活躍社会を実現するための改革」と聞こえの良いフレーズを使っています。

目玉となる施策は、残業の上限が大幅にカットされるということです。
時間外労働の上限を原則年360時間、月45時間。
特別の事情がある場合でも年720時間、月100時間迄。
働き方改革

月に45時間ということは週に10時間余り週休2日とすれば一日2時間までです。

この残業がカットされると言う事はどういうことか?

目的はというと、人間らしく余暇も楽しんで働いてね。と言うようなことが表向きの目的のようです。

余暇を楽しむのと並行して、出生率を上げる目論見もあります。
早く帰らせれば、子供も作るだろうと。

この点はあながち間違ってはいないと思います。
毎日疲れ切って、深夜に帰宅するのでは、子作りに励む気力も低下するというもの。

ただ、そんな単純な話ではありません。
私は単純に、労働人口単に増やそうと言う試みだと私は思っています。

というのも今、ご存知の通り労働人口が右肩が下がりで減っているわけです。

この労働人口が減っていく中でどうすればいいか?という所がポイント。
既存の労働者の労働時間を強制的に押さえ込むことによって、企業は慢性的な人不足になる。

そうなると、採用のコストが上がる。作用のコストが上がるぐらいだったら今の給料をアップさせよう。
という事になれば理想ですが、そうはならないのは明白。

労働時間を短縮して同じ給料を上げるのは、不可能。
結局どうなるのか?というと、
必然的に新しい労働力を雇う必要が出てくるとこういう訳です。

新しい労働力を確保する為には、もう朝9時から6時とかそんなこと言ってられないわけです。
場合によっては、朝9時から12時や昼3時から6時というシフトの雇用が生まれます。

今までは、短時間労働者の社保は加入義務がありませんでしたが、働き方改革の一足前に社保の加入条件が厳しくなりました。
●週の所定労働時間が20時間以上
●勤務期間1年以上またはその見込みがある
●月額賃金が8.8万円以上
●学生以外
に該当する人は社会保険の加入義務があります。
週20時間というと、1日4時間です。
おそらくこの規制は今後更に加速するでしょう。

できる法律を見ていると国の思惑が透けて見えてきます。

お子さんが小さくてフルタイムで働けない主婦や、年金暮らしで現役を引退した方でも働けるような仕組みです。
ご存知の通り、働けば働くほど年金を年金が減額されますが、年金が減らされない範囲でお仕事ができるわけです。
ということで短時間労働者を増やしていこうというのが、この働き方改革の目的ですね

結局どうなるかと言うと、国としては労働人口が増え、税収も社保収入も増やす目的が達成できるのです。

更に絶対に言わないであろう裏の目的もあります。

何だと思いますか?


誰でもいいから労働人口を集めよう。という方向に動くけば、どいうことが起きるのか?

既存の労働者が今までと同じ時間、働けなくなるとどうなるのか?
余った時間をどう過ごすかという事です。

これは2つに大きく分かれます。

1つはダブルワークする人。
メインの仕事の給料が上がらない状態で残業がカットされる。
当然、収入が減る訳です。

この減った収入を補填するために、副業やダブルワークをするのです。
どちらかと言うと、前向きなグループ。

もう一つのグループは、余暇を楽しむ人。
給料はあまり下がらなく、生活はできる人のグループです。

労働時間が短くなって給料があまり下がらないのなら、どういう行動に出るか?

余った時間を楽しみます。
結果消費が増えます。

消費と言えば聞こえがいいですけど、そのほとんどは浪費。

国は浪費と言う言葉をつかいませんが、資本主義国家というのはおおいなる消費、浪費で成り立っています。
労働人口の多さは、消費浪費と直結するのです。

人間は堕落するもの。
時間があればあるほど、消費浪費をする人数が増えていくということです。

内需拡大です。

この流れに乗っていてはいけません。

もちろん、この余暇の時間を将来の収入に変換させるような時間の使い方が必要です。

今ある時間を使って、将来の収入をどれだけ増やすことができるのか?
遊ぶことなんてないいつでもできますからね。

余暇の時間を使って浪費をするのか?それとも収入の仕組みを作るのか?

全て自己判断です