一戸建て,マンションの買い方の教科書|絶対損したくない人は必読

マンション購入
このページでは大きな買い物であるマイホーム。
購入時のポイントとなることについて解説しています。

とにかく予算無くして何も始まらない

ローンが組める金額の計算方法

キャッシュで購入する場合を除けば、銀行がお金を貸してくれないと始まりません。
どれだけ理想を望んでも、変えなければ意味がありません。

マイホームの一番先の話は借り入れができるか?です。

毎月、ボーナスの返済額、期間、金利を入力すればあっという間に借り入れ可能額を算出する住宅ローンのシュミレーションがあります。
いろいろな銀行でやっていますが、三井住友銀行のものが使いやすいです。

2つの返済方法

【元利均等払い】
ローン返済中の返済が一定額になる返済方法です。
元金部分と利息部分を合計した金額が一定になります。

事例を挙げましょう。
元金3,000万、金利1%、35年ローンの場合、毎月の返済額は84,685円となります。
ちなみに第1回の返済は元金59,685円、利息が25,000円です。

金利が変わらなければ返済終了までずっと一定です。
この場合返済総額は、35,567,700円となります。
【元金均等払い】
ローン返済中の元金の返済が一定額になる返済方法です。
事例と同じ借り入れをした場合(元金3,000万、金利1%、35年ローン)毎月の返済額は96,428円となります。
第1回目の返済は元金71,428円利息25,000円です

こちらの返済の場合、毎月返済額はだんだん少なくなっていきます。
420回目の返済では71,487円程になります。
右肩下がりで返済額は下がっていきます。

支払い総額が少なく特になるなのは、元金均等払いです。
元金の減りが速いので、金利の負担がその分減るのです。
返済総額は35,263,679円となります。

下のイメージです。
元利均等払いと元金均等払い

シュミレーションの落とし穴

さて三井住友銀行のシュミレーションはいかがでしか?
あっけなく、借入額が分かってしまって気が抜けたのではないでしょうか?
安心してください。

銀行の住宅ローン審査はそんな簡単なものではありません。
脅かすつもりはありませんけれど、もう少し複雑なのです。

もう2つの要素を確認する必要があります。

他の借り入れ履歴

現在、車のローンやキャッシング、リボ払いなどがなく、過去に利用したこともないでしょうか?
実は、誰がどこの金融機関からお金をいつ借りていて、どう返済したのか情報を共有する信用情報機関があります。
全国銀行協会、CIC,JICCといった組織です。

住宅ローンの貸し出し審査を行う際、これから借りるローンの審査だけではなく既存の借り入れや既に返し終わったローンの返済履歴も審査の対象に入ります。

仮に現在返済が遅れていなくても、過去に遅れたことがあるかないか?というデーターも残っています。

そもそも、借入した過去がある。ということは、「お金がないのに物を買う性格」だと判断されます。
従って、信用情報機関に借入情報が載っているだけでマイナス評価となります。

但し、適度なクレジットカードの利用履歴は問題ありません。
といっても、評価の高い項目は一括払いの履歴だけで、リボ払いは評価が下がりますので注意が必要です。

リボは借金と同じですからね。

ではどのくらい影響があるのか解説していきます。
返済履歴の影響は、その程度によって全然結果が違うのでここで説明することはできません。
ご自身の登録情報がどうなっているか?を自分で調べる事ができますので各機関に情報公開請求をしてみてください。

もし、延滞履歴が残っているようでしたら、その情報が消えてから住宅購入をすることをお勧めします。

ちなみに、単純な返済履歴は過去二年程度の情報が、貸し倒れ等の重たい情報は5年~7年保存されると言われています。

話を戻しますね。
例えば、車のローンが300万あるとします。
このローンがあることによって、その人の借入限度は低くなります。

その低くなる金額ですが、300万ではありません。
銀行はその人に貸せるお金の総額を計算しているのではなく、その人が年間に返済できる上限を計算しているのです。
例えば年収400万の人は年間返済額の上限が140万迄という感じです。

住宅ローンで借入100万、金利1%、期間35年の場合、月額返済は2,822円です。
もし、車のローンが毎月3万円払っているとすると、住宅ローン換算で1,063万円(30,000÷2,822)を借りているのと同じ扱いになるのです。
従って、その人が借り入れできる住宅ローンの上限が3,000万の場合、3,000-1,063=1,937万円が住宅ローンの借入限度だという事になるのです。

気軽に車のローンを組むと影響が大きいということがお分かりいただけたでしょうか?
これは車に限らず、キャッシングやリボでも同じです。
ついでに触れておきますが、住宅ローンの完済年齢は75歳である銀行が多いです。
つまり、35年ローンを組む場合39歳11か月迄に借りなければいけません。

勤続年数、勤務先

勤続1年の人と、勤続10年の人。
これだけの要素で人を判断せよと言われたら、10年勤務している人という事になります。
同じ会社で10年勤続できるということは、我慢強い、能力がある、会社から必要とされている等の理由が容易に想像できるからです。
勤続1年の人は、新卒直後を除いてその前の勤務先を辞めたということですから理由はどうであれ評価は低くなりがちです。

勤務先も街の零細企業に勤務しているよりは、大企業に勤務している方が評価が高いです。
一般的に大企業の方が雇用のハードルは高いので、大企業に必要とされている人という意味で評価が高くなるのです。

返せる金額の計算方法

よく、家賃を10万円払っているので10万円の支払いなら大丈夫という方がいますが、これは間違いです。
家賃10万円を払った結果、家計がどうなっているのか?が重要。

生活費と10万円の家賃を払った結果、充分な貯金ができているのなら問題ありません。
しかし、貯金が全然できていない状態で10万円の家賃を払うのは破滅への片道切符です。

戸建てにせよ、マンションにせよマイホームを購入すれば、「固定し資産税や都市計画税」という名の税金が毎年発生します。
不動産の規模にもよりますが、毎年10万円程度かかります。

また、マンションの場合は言うまでもなく管理費と修繕積立金が必要です。
家賃を払って貯金ができないのに、どうやってこれらのお金を捻出するのでしょうか。
話住宅とズレますが、現在の所得は労働所得です。
従って、働けなくなることも可能性としては十分あります。
定年はもちろんですが、病気、ケガ、リストラ、、、挙げればキリがありませんがそういう事態に遭遇しない保証はありません。
その対策としては日頃の生活で充分な貯蓄が必要です。
更に言うと、子供の教育資金。
大学まで1500万ともいわれています。

家計が正常、つまり、日ごろの生活で充分貯金ができている状態で家を購入しないと悲惨な目にあいますのでこの点本当に注意が必要です。

団体信用生命保険

団体信用生命保険
一般の銀行住宅ローンには生命保険が付保されています。
それに対し、フラット35は別払いです。
住宅ローン付きの生命保険は保険料が安くなる傾向がありますが、それでも別払いの場合、事実上返済と変わりませんので注意が必要です。
住宅ローン+生命保険料を合計していくらの返済になるのかに注意すれば良いでしょう。
また、マイホームを購入する時には、既存の保険の見直しをお勧めします。
住宅購入後は、死亡時にローンが全額保険金で賄えるため、住宅は残ります。
無駄な保険を見直すチャンスです。

自己資金

自己資金は物件価格の20%+諸経費分用意することが望ましいです。
今は、物件価格の100%ローンや諸経費ローンがありますが、所詮お金がない人に無理やり不動産をかわすための商品に過ぎません。
学校では教えてくれないお金の基礎知識でお金に対する考え方を書いていますので是非読んでみてくださいね。

親の援助

親の資金援助はありがたいものです。
ただ、筆者の個人的感想を申し上げれば、親の援助は避けることをお勧めします。
意識の問題だと思いますが、家を買った満足感は親の手助けしてもらった家にはありません。
親の助けがが無ければ満足な家を買う事ができないということですから。

諸経費、リフォーム

新築中古どちらの場合でも諸経費が必要です。
どのような不動産を購入するかによりますが、物件価格の5~8%程度と見ておけば良いでしょう。
仲介手数料(物件価格の3%+6万円)がかかるかかからないかで変わります。
一見仲介手数料がかからない方が有利だと思うかもしれませんが一概にそうとは言えません。
何故なら新築住宅は消費税が必ずかかりますからね。

また、中古の場合多くの物件はリフォーム費用が必要になります。
リフォーム済みの物件は、中古の流通物件の中で10%程度です。
リフォームは簡単なものでも50~100万。
設備まで入れると300~400万。
間仕切りなどが入ると1,000万かかることも。

予算組みの考え方

「調達できるお金」と「払うお金」のバランスを合わせる必要があります。
言葉で書くよりも図をご覧いただいた方が分かりやすいと思います。
マイホーム予算の組み方

家賃並みで買えるの本当

前述した通り、理屈上家賃並みで購入できる家はあります。
ただし、家賃並みで購入できるからOKではありません。

家賃を払った結果、貯金ができないのであれば現在の家賃が収入と見合っていない。と言えます。

家賃がモッタイナイからマイホームを買うというのは、正しくありません。
マイホームを購入するということは、築年数が古くなった家になっても同じだけの返済をしていかなければいけない。という事を意味します。

賃貸の場合、家が古くなれば家賃は低下します。
マイホーム購入にはそれがありません。
新築の家を毎月10万円の返済で購入した場合、築20年になっても10万円払うのです。

FPに相談する時に絶対やってはいけないこと

マイホームを購入する際にフィナンシャルプランナーに相談することがあるでしょう。
この時に絶対にやってはいけないのは、不動産会社の紹介したFPに相談してはいけない。ということです。

何故なら、彼ら彼女らは不動産会社がお金を払って依頼した専門家です。
目的はもちろん家を売るためです。

ということは、家を買えるようにアドバイスするのが仕事だということです。
間違っても「あなたは家を買うべきではありません」というようなアドバイスは絶対と言ってよいほどないでしょう。

離婚する可能性はゼロ?

離婚
昨今の営業マンは絶対に言いません離婚。
マイホームを購入しようとしている、幸せいっぱいの家族に離婚の可能性の話などできるはずもありません。

しかし、離婚率の高さをご存知ですよね。
厚生労働省の発表によると、年間の離婚件数は25万件。
つまり年間50万人が離婚しています。

あなたが離婚しない保証はどこにあるでしょうか?

もし将来離婚することになったら、速やかに売れるのか?
不動産を売却する際は、残っているローンを全額一括で精算する必要があります。

返しきれないお金は分割で、、、ということはできません。
従って、離婚時にも困らないようにしておくことが必要です。
具体的には、購入時に十分な自己資金を入れておくことです。理想は物件価格の20%。
それ以下ですと、売りたい時に売れない事態に陥る危険が高まります。

共同名義も基本は

ご夫婦共同で購入する場合、不動産が共有になることって結構あるのですが、これもトラブルの元です。

但し、本来お金を出した人が出した分だけ権利(持ち分)を持たないと税務署から贈与税の指摘を受けますので適正な登記をせざるを得ないのですが、できれば避けたいですね。

マイホーム購入ベストな時期とは?

住宅雑誌などを見ると、住宅購入者の平均年収、平均年齢という記事がありますが、はっきりいって知っても無駄です。

タイミングの基本

人生は実質43年の記事で紹介した通り、不動産をどのタイミングで買うのがお得か?ではなく、自分自身の人生の中でなるべく早く買うことがオススメです。
筆者は29歳の時に購入しました。
65歳で終わりになるよう設計したかったから、公庫と銀行ローンで、公庫は59歳で、銀行は64歳で終わるようにしました。

可能な限り若い時に買うことをお勧めします。
また、人生の中で収入のピークは45~55歳と言われています。
購入が遅れれば遅れる程、厳しい生活になる確率が上昇します・

退職時に買うと長期間住める

中途半端に遅く買う位なら、定年時に買うほうが良いです。
というのも、この時期になると子供も巣立っている可能性が高いので広くない家で済むことが多いからです。
但し、定年時で購入する場合はキャッシュでの購入が必須です。

物件選びの基本



さてだいぶ前置きが長くなりましたが、ようやく物件選びです。
まず予算の事を書いた理由は「予算の事を考えずに、物件を見に行くこと」だけはしないでいただきたいと思いからです。
大学生のアルバイト収入しかない人が、銀座のブランド店に行くのが失礼なように、予算も検証せずに不動産を見に行くのは失礼です。

円の面積

突然ですが円の面積の公式は覚えていますか?
半径×半径×3.14でしたね。

ということは、駅からの距離が2倍になったら面積は何倍になりますか?
4倍ですね。

つまり、駅から5分の距離と10分の距離では4倍面積が増えるということです。
探す時にはよいかもしれませんが、売る時には競合が4倍になるということ。

逆もまたしかりですが、駅までの距離が半分になると面積も4分の1になり希少性が増すのです。
単純に駅に近ければ良いという訳ではありませんが、駅までの距離は安易に妥協したくない要素です。

知らない街で買う場合の注意点

かつて良く知ったる街なら問題ありませんが、全然知らない街は危険です。
マイホームを購入する際、勤務先からの通勤圏内で探すことが多いと思います。
例えば、品川にお勤めである場合、神奈川県なら候補が京浜急行、東海道線、横須賀線が候補に入りますよね。

30分圏内ですと、京浜急行線が上大岡駅、東海道線、横須賀線が戸塚です。
その沿線で探すと、必ず知らない街に遭遇するはずです。

ここからが肝心なのですが、たまに見に行く時の印象と住んでからの印象は一致しないことが多々あります。
例えば、
「外国人が異様に多くてコワい」
「学生が夜飲んで騒いでうるさい」
「子供と近い年齢の子供が全然いない」
など。

知らない街で買いたいと思ったら、一度は賃貸に住んでその街を知ることをお勧めします。
新しく引越していく良く知らない街でいきなり家を買うのはリスクが高すぎます。

購入して1年経たずに奥様が精神的に参ってしまって引越し。。。というケース。珍しくないんです。

ハザードマップ

市町村でハザードマップを出している所が増えています。
液状化しやすいところや、浸水しやすいところを色分けで見やすく作ってあります。
購入しようとしているエリアがどんなリスクがあるか?
知っておくことは必要です。
筆者として注意したいのは、曲がっている川の外側エリア、がけ崩れの危険があるエリア、液状化危険エリアです。

戸建てVSマンション

これも良く雑誌に載る話ですね。
ハッキリ言って好きな方を買えば良いと思います。どっちでもいいです。

それぞれ良さがありますし。
筆者は、郊外の戸建てに17年住んで、現在はターミナル駅近くのマンション暮らしです。
庭付きの戸建てに住んでいた時は、庭でバーベキューをしたりビニールのプールを置いて子供を遊ばせたり、家庭菜園をしたり、良い思い出がたくさんあります。
現在は、駅至近なので何をするにも便利だしこれはこれで本当に良かったと思っています。

子供が小さい内はノビノビ育てる環境で、成長してきたら便利な場所で暮らせているのは幸せだなと思います。

新築VS中古

これはもう、断言できます。
絶対中古がオススメです。

ほとんどの日本人は新築が大好きです。
資本主義社会では当然ですが、「欲しい人がたくさんいる商品は値段が高い」

値段が高い=買手は損する
ということになります。

見栄の分だけコストがかかるということ。
オススメは築11年のものです。

売り手は10年を超えたことで弱気になります。
欲しいと思う人が少ない程、安くなりますからね。
そうそうほとんどの中古物件は消費税がかからないというのも大きな魅力です。

相場観

相場を自分で把握できない人が不動産を購入すると後悔します。
相場は、不動産会社から教えてもらうのではなく、自分の目で覚えるものです。

たまに良い物件だけしか現地見学に行かない人がいますが、それは間違い。
良くない物件も含めてリサーチをすることによって、相場感が養われます。

素人が不動産を購入するのですから、10件程度不動産を見ただけでは不十分。
数十件は見るようにしてください。
また、見に行った物件は売れるまでウォッチしてください。
売れる直前の金額で成約していると予想されますので、いくらの値段になって売れたか?という情報を入手することは相場観を養う上で最重要な要素です。

貸せるか?

賃貸契約
人生は平たんではありません。転勤になったり、離婚したり、介護が必要になり親と同居したり、、、人生は予定通りにはいかないものです。
4,5年ならともかく35年という長いローンの支払いの間「ずっと同じ」であることの方が難しいです。
筆者も29歳の時に購入した家を賃貸に出して引越しましたが、購入時は全く予想していませんでした。

いざと言うときに貸せるか?という要素は非常に重要です。
そして貸すときに忘れてはならない事があります。

建物は古くなるという事です。新築で購入してもいずれ築10年になり、20年になり、、、
一般的には古くなる程家賃は低下し、修繕費も上がります。

筆者の場合、賃貸する時に壊れていたウォシュレット17万、ガスコンロ5万、クリーニングと小修理35万と50万以上かかりました。
18年住んだ家なのでこれでも安いほうです。
本来なら、壁紙貼り替えで40~50万程度かかってもおかしくないです。

ねらい目の物件

人の逆を行くことです。
人気物件は高い。不人気物件は安い。この絶対的市場原理を覚えてください。

前述した築11年物件もそうです。
ほとんどの人は、新築物件が欲しいといい、ダメなら築浅(10年以内)物件を探します。

また、住宅減税が使えない物件もねらい目です。
もちろん、住宅減税が受けられた場合の減税以上にお得でなければ買う意味がありませんが。

人の逆を行くのは良いですが、致命的欠陥がある物件を買ってはいけませんので注意してくださいね。
また高低差のある物件は極力避けてください。

売買手続きの流れ(スケジュール)



さて物件が決まったら、いよいよ売買契約です。
が、その前に売主と折衝したいことがありますよね?

価格の交渉

1円でも安く買いたいというのは、当然の欲求です。
では、どこまで安くしてくれるでしょうか?

結論から言うと買主側から提示する価格は自由です。
買主から買いたい金額を提示することを指値と言います。
自由ですが、10%以上の値引きは言わない。というマナーがあります。
売主にしても、ある程度検討した上で現在の価格を提示しているので、買主の希望とは言えあまり乖離がある金額を出すのはよろしくありません。

重要なのは、「いくら以上だったら買わない。」という判断を自分で下すことです。
いくら以上なら買わない。という判断を下す為には、相場観が必要です。

相場観がないとこのジャッジができませんから。
「買わない」という選択肢を持っているのは自分だけです。
購入希望金額が決まったら買付申込書という書類を作って売主と交渉します。
条件の折り合いがついた後でキャンセルすると、信用がなくなりますから買付申込書は熟慮の上、作成提出して下さい。

尚、同じタイミングで複数の買い付け証明が入った場合、売主が優先順位を付けます。
基本は1秒でも早く申込みを入れた人ですが、売主にとって有利な契約条件(価格、支払い方法)が提示した買主が選ばれる傾向が強いです。

仲介会社がいる場合ここで媒介契約を締結することが多いです。
媒介契約というのは、一言で言えば取引の間を取り持つことを依頼する契約です。

売買契約

価格の折り合いがついたら売買契約です。
取り決めたことを書面に落とし、売主買主が記名押印します。
決めることは、「価格」「支払い方法」「引き渡し日」「途中解約した場合」などです。
契約場所は、ほとんどの場合不動産会社の事務所になります。
売買契約時には、手付金を売主に支払います。
手付金の目安は売買代金の5~10%です。
ちなみに、不動産を購入する場合は賃貸と違って連帯保証人は不要です。

住宅ローン本申込み

作成した売買契約書を銀行に提出して、住宅ローンの本承認を取り付けます。
万が一、この段階で住宅ローンの借入が不可になった場合、非常に困ることになりますので売買契約には「住宅ローン特約」を付けておくことをお勧めします。

金銭消費貸借契約

平たく言えば、お金を借りる契約で銀行と締結します。
「借りる金額」「金利」「年数」「返済方式」などを書面化します。
この時点で借り入れ日、借入金額を最終確定させます。

最終手続き

買主が利用する住宅ローンの借入をする銀行で手続きを行います。
売主、買主、司法書士が集まり、まず司法書士が不動産の名義変更登記を申請するための書類を作成します。
書類が整ったら銀行が融資を実行し、売主へ代金の支払いを行います。
この時に、登記費用の精算なども行います。
全部完了したら鍵を受け取ります。

その他の手続き

新築の場合は設計の打ち合わせ、中古の場合はリフォームの打ち合わせなどがありますが、基本的には融資の正式承認を待ってからになります。
また、リフォーム工事は引渡しを受けた後に取り掛かることになります。

税金



不動産を購入する際、関係してくる税金がありますので順番に解説してきましょう。

不動産取得税

購入後1度だけ発生する税金です。
但し、居住用の不動産を購入した場合は減税になる特典が手厚いので多くの場合、税負担が発生しません。
詳しくは、各都道府県の不動産取得税の案内をご覧ください。

住宅減税

住宅減税は最大の恩恵ともいえる税制です。
しかし、広告などに書いてある減税枠はあくまで最大の枠ですので、誰にでも適用される訳ではありません。
自分自身で納めた源泉税が上限です。
細かく言うとキリがないのでざっくり説明しますが、住宅減税の枠が30万円あっても自分が納付した源泉が20万なら、住宅減税は20万円しか受けることができません。
源泉徴収金額は源泉徴収票の一番右の覧に記載されています。

固定資産税

固定資産税1.4%、都市計画税0.3%と言い切っているサイトがありますが間違いです。
何故ならこの税金は行政によって税率が変わるからです。
川や道路を挟んで行政区が変わる場合、どちらの行政がお得なのか検証してみても良いでしょう。
但し、税率の違いですからそもそも土地の地価が高い所は税率が安くても結局同じです。
尚、固定資産税は新築から木造の場合は3年、マンションの場合は5年減税があります。
減税期間が切れる直前のものは、売主に固定資産税の税額についてヒアリングしても意味がない場合がありますのでこちらも注意したいところです。

維持管理費用



意外と忘れられがちな費用です。
家は一度買えば、ずっとそのままで使えるのではなく、維持管理費用がかかります。
給湯機やウォシュレット等の設備は所詮電化製品ですから。
賃貸の部分でも書きましたが、筆者も賃貸に出すときにウォシュレットの交換などで結構な金額を払っています。

繰上げ返済

住宅ローンはその返済中に一部のお金を返済することができます。
住宅ローン繰上げ返済か投資か、あなたはどっち?で解説しています。

不動産会社選び

不動産営業マン
不動産を購入する際に、物件の目利きも大切ですがそれと同じくらい不動産会社の目利きも重要です。
次は、不動産会社の見るポイントについて触れていきたいと思います。

営業マンの習性

NGトークこんな言葉を使う営業マンは即切れ!

「営業は売るのが仕事」3カ月売れない営業はクビになると言われている不動産業界
1にも2にも兎に角、売れ!という習性を持っています。

人気物件です

人気があるかないかは、営業マンが言うものではありません。
人気のあるなしは結果を見れば分かります。
もし本当に人気がある物件ならすぐに売れるでしょう。

売れた物件を見て「あぁあれが人気なんだな」と勉強できればOKです。
売れていく物件を見続けるうちに、目利きができるようになってきます。

スグに売れちゃいます

同上です。
売れたのなら違う物件を探せばよいだけの話。

とりあえず物件押さえましょう

検討してるうちに売れてしまっては元も子もないので、申込だけ入れておいてゆっくり検討しましょう。というようなニュアンスで購入申込書を書かせます。
こういう営業マンは契約をキャンセルすることを何とも思っていない、「人の痛みが分からない人」です。
一言で言えば、自己中心的な人間。
あなたの為に何かをすることは100%あり得ません。
全ての行動は自分の利益のため。
絶対に付き合ってはいけないタイプです。

給料が上がれば住宅減税枠もアップ

給料が右肩上がりに上昇する時期は終わりました。
上がることを前提として住宅ローンを組むのは危険というほかありません。
しかし、給料が上がった姿を想像する事ができれば財布のひもも緩むというもの。

家選びは我慢比べ

家を探してもすぐに見つかることはありません。
むしろ、買おうかどうか悩んでいる内に売れてしまった。とか、検討していたら売主が売るのを止めてしまったとか、聞いていた条件と違くなってしまった。というようなことが次から次へと起こります。

相手のあることなので思うようにいかないストレスは相当なものです。
また、夫婦間、親子間で意見が食い違う事も珍しくありません。

悩んでも仕方のないことは結論を出さない。
考えても解決しないことは考えない。
なかなか難しいですが割り切っていくことが大切です。

無事にマイホームを購入した人の多くは、このような苦い思いを経て、不動産の見る目を養っているのです。

また、マイホームを購入する時に「自分はお客様」だと思っている人がたくさんいらっしまいますが、この意識は間違いです。
人気物件の売主の立場になって考えればすぐに分かりますが、引く手あまたの物件の売主であればお客様ではなくて、単なる買主候補人に過ぎません。

売主にとって一番条件の良い提示をした買主に売るに決まっています。
「私は客だ!とふんぞり返る人」に売りたいと思うでしょうか?

売れる価格は高いほうがいいですし、ささいなことをゴチャゴチャいうクレーマーのような買主には売りたくないのです。

不動産の買主は、単なる取引相手であってお客様ではありません。
お客様扱いする場合それは「お客様扱いしないと売れない不動産若しくは不動産屋」だということです。

最後に

ここまでいかがだったでしょうか?
不動産購入は、ほとんどの方が初めての経験だと思います。
多い人でも3回程度の経験しかありません。

動く金額も大きいので絶対に失敗したくないのは言うまでもありませんよね。
絶対失敗しないためには、自分でプロ顔負けの知識を得るか第三者的立ち位置でアドバイスをしてくれる人に頼むかいずれかです。

不動産を購入するのも一種の投資です。
投資の世界には、「すべては自己責任」という言葉があります。

営業マンは売りたい人。
売りたい人のいうことをまともに聞いてはいけません。

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