誰も書かないマイホームの本当
持ち家か賃貸かどちらが得?というテーマは使い古されたテーマです。
私はマイホームも賃貸用不動産も持っています。
現在はマイホームを人に貸して、自分は賃貸に住んでいますので、所有も賃貸も両方経験しています。
その上での話をしたいと思います。
私がマイホームを購入したのはこの記事を書いている時点での話ですが、18年前。
約5,000万の物件です。
さて自分で設計し建てた家。
大満足でしたが、すぐに甘かったという事に気が付きます。
家を買った事が甘かったとか生活がやっていけなかったという事はなかったのですが、金融リテラシーが低かったと思うのです。
というのも、当時は友達の中でも一番先にマイホームを建てたいという自己顕示欲があったんですね。
一国一城の主になりたかったのです。
俺はこんな家を建てられてスゴイだろう。と。
思えば無駄な見栄でした。
そして、住宅購入後10年が経過した時に、高額な住宅ローンの返済に悩む事になります。
この時に思ったのは、ローンの返済は何があっても変わらないということ。
29歳でマイホームを購入したのですが、その29歳の時点で将来の収入の支払い先を決めてしまった。という事になります。
ローンを組むという事は、その時点で将来の支出を決める事に相成りません。
この時にもう一つ間違いを起こしていました。
購入当時は想定していなかった事。
その家に永住するつもりで購入したのですが、その後10年で大きく生活が変わったのです。
最終的には自宅を賃貸にすることになりました。
その賃貸ですが、賃料だけでは赤字になるということです。
賃貸用のローンに切り替える為にせっせと繰上げ返済もしたのですが、それでも毎月1万円の赤字がでます。
200万円程度繰上げ返済をすれば、キャッシュフローでも黒が出ると思いますので時間の問題ですが。
実は居住用の不動産を貸すと、たいてい損をするという現実があります。
また住宅ローンで購入した不動産をそのまま貸してはいけないという事もありますので、賃貸する時には住宅ローンを借り換えなければいけません。
当然金利も上がります。
金利が上げれば収益が悪化します。
さて、それでは誰も書かない事について書きましょう。
例えば新築で5,000万の不動産を買うとしましょう。
1,000万自己資金を入れて4,000万借りるとします。
金利1%、35年で返済すると、112,914円の支払いになります。
固定資産税も入れれば、約12万の支払いです。
この支払が35年間続きます。
35年後この物件は、築35年です。
新築の時の住居費は月額約12万。
築35年の時の住居費は月額約12万
賃貸物件では一般に、新築の時の家賃が高く築年数が古くなる程安くなります。
対して購入の場合は、購入時の住居費がずっと続くことになります。
つまり、築年数が古くても新築時の支払いと同じだけの支払いをする必要があるのです。
その為、いざとなれば家を貸せばいいやと安易に考えてはいけないという事になります。