詐欺は騙す方が悪いのか?騙される方が悪いのか?
積水ハウスから63億円だまし取った事件はマスコミでも大々的に取り上げられたので、誰もが知る所でしょう。
被害者が超大手の積水ハウスでしたので、国民的関心は高まりましたが、国民的感情はあまり高まりませんでした。
別の詐欺事件で、小林幸子や元フォーリーブスの江木俊夫らが広告塔にされた、ロイヤルフーズ詐欺(裁判が確定しないので現時点で疑惑ですね)は高齢者を狙い撃ちしたので「許せん」という国民的感情も高まったように感じます。
さて、詐欺話が出る度に言われていることですが、詐欺は騙す方が悪いのか?騙される方が悪いのか?
もちろん、法律的には騙す方が悪いということは当たり前です。
このウェブサイトは「お金」ですから刑法や道徳の視点ではなく「お金」視点で書いていきたいと思います。
加害者の資産が残っていれば、被害者で平等に配分を受けることができるでしょう。
しかし、それは現在資産が残っていた場合です。
詐欺のあぶく銭を無駄遣いせずにとっておく加害者はいません。
大抵が、豪華な食事やギャンブル、浪費に消えていきます。
従って、仮に加害者が逮捕されて有罪になったところで、被害は補填されないのです。
言うまでもなく、刑事と民事は別モノですからね。
つまり、警察が犯人を捕まえ検察が起訴し、裁判で有罪判決が下されたとしてもそれは所詮、刑法という枠組みで処罰されることが決定したに過ぎません。
もちろん、犯人が捕まったということは返すべき人の本名が判明したのですから、全く無駄ではありません。
しかし、自分の損害を回復するには個別に民事訴訟を起こすか犯人と示談するしかありません。
さて、そこで自分の被害額は全額回復できるでしょうか?
まず無理ですよね。
自分の損害を回復できないのなら、損害を出さない為に必要な処置をするべきでした。
被害者のお金が減った原因は、被害者の防犯スキルが弱いことです。
つまり、だまされる方が悪い。という事になります。
そもそも、詐欺は「儲けたい」という「人の欲求」を栄養源に進行していきます。
「儲けたい」と思っている人は同時に「本当に大丈夫か?」という思いも持っているハズです。
もし、「本当に大丈夫か?」という思いを持っていない人は、、、頭の中にお花畑が広がっているのでしょう。
「儲けたい」>「本当に大丈夫か?」という意識があるからこそ騙されたのです。
「儲けたい」<「本当に大丈夫か?」という意識があれば騙されなかったのです。
自分の財産を守ることができるのは自分だけです。
自分のお金を守る自分でいるためには、金融の仕組みやマルチ商法の他、ねずみ法などの詐欺の手法などについての知識を身につける必要があります。
知らなかったでは済まないのです。
戦地に丸腰で行って、撃たれたとしても悪いのは自分です。
もちろん日本は法治国家ですが、経済という世界では弱者は淘汰されるだけ。
自分のお金は自分で守るのが当たり前です。
冷たいようですがどう考えても「だまされる方が悪い」という事になります。
犯人を責めても、犯人を刑務所に送ってもあなたの損害は回復しないのですから。
相手が悪いといっても何も解決しません。