営業マンにいい人はいるのか?
消費者は、気に入った営業マンを「いい人」と表現することがあります。
営業マンは果たして「いい人」なのでしょうか?
セールスマンの基本思考
営業マンの基本思考は、「売りたい人」です。
売りたい人は、なるべく高く売って利益を出したい。
買いたい人は、なるべく安く買って得したい。
他にもいろいろありますが、一番分かりやすい要素である価格だけでも、利害が一致しません。
あなたが「いい人」だと思っているのは、幻かもしれません。
何故でしょう?
その営業マンの給料は、あなたが購入した商品の利益からしか出せませんよね。
給料ゼロでもいいから、あなたに安く売ってくれる営業なら、確かに良い営業マンかもしれませんが、そんな人はいません。
利害が一致しない相手を、いい人という感情で見るのは危険なことです。
望まぬ営業イコール
こちらが望んでいないのに営業をする人がいます。
電話セールスや、訪問営業です。
ローラーと呼ばれる営業手法で、基本的にできない営業マンや、売れる商品を持たぬ会社が行う最悪な営業手法です。
下手な鉄砲数打ちゃ当たる的な発想で、片っ端からアクセスします。
リフォームや電話回線、投資などが有名です。
これらの会社は、使い捨ての駒のような営業マンが、毎日毎日カモを探しています。
昔、一世を風靡した●通信なんて、業務報告の電話が「押忍!お疲れ様です~」から始まっていましたからね。
「ただいま、●●件まわり、名刺は●●枚、商談はゼロです。帰社するまでにあと●●件まわり、2件の受注を目指ます!」なんていう会話を何回も耳にしました。
売れぬ営業は人の扱いをしれくれません。
売れるまで帰社できないので、夜遅くに無理やり訪問している営業もいました。
私の同級生が勤めていた会社の話です。
営業マン撃退法
私は営業電話を受けることがよくあります。
会社にかかってくるからなのですが、一発撃退法があります。
結構使える方法ですよw
一発撃退法。
それは、「営業電話なら1時間10万円でお話し聞きますよ」というのです。
私の時間当たりの売り上げから勘案すれば、時間10万円程度は当然の要求です。
相手も、自社の商品に絶対の自信があるなら、10万円払っても話をするはずです。
1時間10万円は言わば、踏み絵を踏ませる作業です。
ちなみに過去、誰もチャレンジしませんでしたが(笑)
売らねば帰れない営業は極端だとしても、営業の世界は少なからず同じ思考で動いています。
果たして、この世界でいい人がいるでしょうか?
そもそもいい人とは?
ここまで書いておいて、今更何なんですが、そもそもいい人とは何でしょうか?
あなたのいう事をよく聞く。
あなたの望みをかなえてくれる。
こんな人をいい人と表現するかもしれませんね。
「お客様は神様」というフレーズで。
要するに、お客様を神様扱いしてくれる人が、いい人ということです。
しかし、この発想には根本的な誤りがあります。
お客様だから神様扱いしてくれるのであって、お客様でなければ神様扱いしません。
つまり、いい人ではない。ということです。
本当にいい人ならば、お客様にならないことが100%であっても、あなたに良くしてくれるはずです。
いい人はいないが●●な人はいる
営業マンが全部悪いような書き方をしてきましたが、全部がそうではありません。
いい人はいませんが、頼りになる人はいます。
仕事に対するスキルが十分で、全ての事をキッチリやる。
顧客の本当の目的を理解し、その実現に向けて活動し実現する。
そういう営業マンは、ごく一握りですが、存在します。
その変わり、しっかり利益を取ります。
こういった営業マンは「売りたい人」という立場で仕事をしていません。
売ってください。と言って、お客が押し寄せるのです。
もちろん、自ら営業電話をしたり訪問営業をすることはありません。
そんな暇はないからです。
この、ごく一握りの営業マンを探すのは、至難の業かもしれません。
しかし、探し方だけを間違えなければ見つけることができます。
その為には、会社の規模や、仕組みで判断するのではなく、パーソナル要素で判断することが必要です。